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「スウェーデンに学ぶ政治家主導の年金改革」関連ニュースに寄せて

「世代間利害調整」プロジェクト 代表 高山憲之

「世代間利害調整」プロジェクトでは2002年1月10日(木)に東京の ルポール麹町(旧麹町会館)で国会議員による会議(テーマ「スウェーデンに学ぶ政治家主導の年金改革」)を開催しました。 同会議ではスウェーデンの前社会保険相Bo Konberg議員(自由 党主。「クェーンベリ」と発音する。ただ、スウェーデンでは「ショーンベリ」と呼ぶ人も多い)が基調講演を行ない、その後に日本の 国会議員24名が参加して活発なパネルディスカッションが展開 されました(コーディネーターは本プロジェクト代表の高山憲之教 授)。辻哲夫厚生労働省年金局長、田中一穂財務省社会保障担 当主計官等をはじめとする行政担当者、NHK・全国主要新聞紙 の記者等も出席し、あわせて100余名の大盛会となりました。

1994年におけるスウェーデンの年金改革は、まさに政治家主導の 下で断行されました。労使代表者や年金受給団体の代表者を検討メンバーから外し、 年金問題における各党の最高権威だけを集めた少人数の検討チームが真摯な 議論をたたかわした産物です。その主要な内容は@公的年金制度を掛金建ての制度に 全面的に切りかえ、しかも賦課方式を基本的に維持するとしたこと、Aそれによって将来の年金財政問題や 支給開始年齢問題から解放されたこと、B定額の基礎年金(全額国庫負担)を廃止し、 代わりに年金制度の枠内に 全額国庫負担の最低保障年金(補足給付)を設け、 長期的に国庫負担の節約を図ったこと、 C積立型掛金建て年金を強制加入の制度として 創設したこと、などです。 拠出と給付の関係は1対1対応となり、 透明性が高くなって若者の納得を得やすくする工夫も施されました。また「見なし運用利回り」 「年金財政の自動安定装置」の発案など、世界における年金のプロが絶賛する 内容となっております。この年金改革を担当大臣として終始、 取り仕きったのがBo Konberg議員でした。

上述の会議が行われた直後に朝日新聞がKonberg 議員にインタビューした記事 および世話人代表としてご尽力なさった津島雄二議員(自由民主党)、 事務局をご担当なさった山本孝史議員(民主党)の談話が 2002年1月21日付けの 朝日新聞朝刊、11面「オピニオン欄」に掲載されました。また上記会議の 詳細な議事録(Proceedings No. 3)は2002年1月末に公刊され、さらに同日の会議の模様は デジタルビデオカメラで収録してあります。

2002年1月21日付けの朝日新聞朝刊、11面「オピニオン欄」(PDF68KB)

上記会議の詳細な議事録(Proceedings No. 3)(PDF411KB)

抄録 (AVIファイル サイズ:31.0MB)

スウェーデンは20世紀最後の40年間、高齢化が最も進んだ国として社会保障に関する大胆な実験を試み、この分野におけるいくつかの知的イノベーションをもたらした国として名声を博しております。 21世紀に入り、高齢化のフロントランナーはスウェーデンから日本へとバトンタッチされました。これからの25 年間、高齢化が最も進んだ国として世界を政治的・知的にリードすることが期待されているのは日本です。スウェーデンがこれまで果たしてきた役割を日本が今後、果たすことができるよう切望してやみません。 政官学の総力を結集し日本人の知恵と勇気を年金改革を通じて国の内外に示そうではありませんか。

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